【徹底解説】Asta 20製品レビュー 【1万円以下のオススメLED】

Lumini-Asta-20飼育道具

どうも、クマのみん(@Dorasike)です。
海水魚と違いサンゴの場合、餌を食べる代わりに照明の光を使用しエネルギーを作り出しています。
つまり、サンゴ飼育には水質はもちろんのこと「照明」が重要となります。

とはいえ・・・いきなり何十万円もする照明を購入される方はあまりいないと思います。
簡単なサンゴでもよいのでまずはサンゴを飼育してみたい方、実売価格1万円以内のコスパに優れた照明を探している方にお勧めの照明が「Lumini Asta 20」です。
↓メーカー名が変わっている気もしますが、大陸系製品ではよくある事です。

本記事は以下の方にお勧めします。

☑ Lumini Asta 20の購入に迷っている
☑ 安価でコスパの優れている照明を探している
☑ 聞いたことがないメーカーで情報が少なく不安
☑ Amazonレビューを読んでもよくわからない

 

クマのみん
クマのみん

特徴、メリット、デメリット、よくある質問と回答を紹介しますので、購入の参考にしてください。

 

 

Lumini Asta 20の評価

総合評価★★★★☆
(価格を考えるとコスパ高し)
価格★★★★★
(実売価格5000円未満(2019/10/06現在)
品質★★☆☆☆
(品質はイマイチ)
水槽サイズ30~45cm
備考PSEマークなし

最初使用していたアクロの通称おにぎり照明は白が強く出ておりUV(紫外線)照射もありません。
サブ照明を探しているときに「安価でフルスペクトラム!?」の謳い文句に惹かれ、所々に出てくる胡散臭い説明文が引っ掛かりながらも購入しました。

結果は・・・価格を考えると非常に明るい照明で、各ch(1-4ch構成)ごとに明るさ調整もできるため、コスパ◎。
いつまで使用できるかわかりませんが、とりあえず購入して正解でした。

Lumini Asta 20仕様の解説(メリット・デメリット)

Lumini Asta 20の仕様をメリット・デメリットに分け解説します。
尚、見出しはLumini Asta20の仕様欄から抜粋しております。

発光カラー: マルチカラー(COB LED,6種類のマルチチップLED )

以下のLEDで構成されている16pcsマルチカラーLEDです。

・CH1: 4pcs 蒼色led(ディープブルー)
・CH2: 4pcs 白色led(クールホワイト)
・CH3: 4pcs花紺青led(オーシャンブルー)
・CH4: 赤色+グリーン+蒼色+UV (レッド、グリーン、ディープブルー、UV)
合計:48W(3W/1pcs×16pcs)

・16pcsのLEDが4chで構成されており、本体付属のコントローラにて各チャンネル別にオン・オフ可能
・調整できる明るさの幅が広い(0~100%、謎の17段階刻み)
・Ch4にレッド、グリーン、ディープブルー、UVがまとめられており個別に調整不可
・Ledの数が少なく出力もそれほど強くないため大きい水槽では端まで照明が届かない(45cmまでが限界)

安価な製品にもかかわらず、各chごとに出力制御できるのはメリットが大きいです。
45cmまでに水槽の場合、本製品のみでOKです。

各ch100%の見え方

ch1-ch4 100%照射

all-100

ch1-ch4を100%照射の水槽の見え方です。
立体感のある見え方でサンゴの蛍光色もまずまず確認できますが、海水魚の色はあまり映えて見えません。

ch1蒼色led(ディープブルー)100%照射

ch1-100

ch1 100%照射の水槽の見え方です。
深みのある青色に見えるが、魚・サンゴどちらも青で塗りつぶされて見えます。

ch2白色led(クールホワイト)100%照射

ch2-100

ch2 100%照射の水槽の見え方です。
とにかく明るく魚は綺麗に見えます。サンゴは褐虫藻の色(茶色)が強く出ており、あまりきれいに見えません。

ch3花紺青led(オーシャンブルー)100%照射

ch3-100

ch3 100%照射の水槽の見え方です。
ch1に紫を足したような色合いです。

ch4赤色+グリーン+蒼色+UV (レッド、グリーン、ディープブルー、UV)100%照射

ch4-100

ch4 100%照射の水槽の見え方です。
少し幻想的で不思議な見え方です。右上に赤色が強く出ていることから、LEDの色がうまく混ざっていないことが確認できます。

ケーブル長さ: 1.5M

結構短いです。水槽の設置環境によりテーブルタップが必要です。

シェル材: アルミ

本体は凸凹のアルミでできており、ブラック塗装されており地味に高級感があります。
また、グースネックと黒に塗装されたアルミのシェル材がマッチしており、意外とインテリア性が高いです。
本体の
アルミは放熱性が高くファンレスのため、非常に静かで動作音はありません。

・ファンレス製品のため、ファンの寿命を気にしなくてもよい
・本体が凸凹のため、対流が悪く(凹部分に熱がたまる)放熱性が悪い

本体が凸凹になっており表面積を増やし放熱性を高めているように見えますが、実際には対流が悪くなっており(凹部分に熱がたまる)放熱性は悪化しています。

ファンレス製品のため本体(アルミ)がかなり熱くなります。
メンテナンスの時は電源をオフにし十分な時間放置し本体が冷えてからにしてください。

電源アダプター: 防水

IRコントローラ(調光コントローラ)内臓電源アダプターです。製品仕様によると防水らしいです。
防水の場合、熱を持つアダプタを水中に沈めることができるため放熱性が高まり、アダプタの寿命が延びます。

・コントローラ内臓のアダプタのため、水槽周りにの配線をスッキリまとめることができる
・ノイズの多いアダプタに調光コントローラを内蔵するという常識破りの製品構成。
※通常は分離します・・・
・防水機能と謳われているが、実際は防水性能はほぼない

適合タンクのサイズ: 20cm~45cm長いタンク

本体に60度集光レンズと180度散光レンズが付属していますが、180度レンズは無加工の平板のため散光できておらず正直ゴミです。
使用するなら60度レンズを使用しましょう。60度レンズを使用し水槽上面15cmより照射した場合、照射範囲は約45cm程度となります。

定格電力:48w

価格を考えるとw数が高く明るい照明です。コスパ高し!!

 

Lumini Asta 20使用上の注意

品質が良くない

Lumini Asta 20は防水、放熱性、基板部品など品質は良くありません。一応1年無事に動いておりますが、寿命は短いでしょう。

 

PSEマーク義務違反

日本国内で使用する(コンセントをさして使う)製品にはPSEマークの表示が義務付けられています。
Lumini Asta 20の銘板、説明書、製品WebページどこにもPSE表記はないため、表示義務違反の製品です。
使用者に罰則はありませんので使用する分には問題ありませんが、本製品を海外より輸入し販売する場合は問題となります。


電気電気用品を製造または輸入を行う事業者は、法に定められた手続き等の義務を履行し、電気用品にPSEマークを表示しなければなりません。

  • 経済産業局等への届出(法第3条 事業の届出)
  • 技術基準の適合義務(法第8条第1項 技術基準適合義務)
  • 出荷前の最終検査記録の作成と保存(法第8条第2項 自主検査)
  • 表示義務(法第10条第1項 表示)
  • 特定電気用品の適合性検査(法第9条 適合性検査)
  • 特定電気用品を製造または輸入する事業者は、登録検査機関において当該電気用品の型式区分ごとに適合性検査を受け、その適合証明書を保存する義務があります。なお、輸入事業者は、海外製造事業者から適合同等証明書の副本を入手し保存している場合は、適合性検査を省略できます。
  • 引用:JQA 一般財団法人 日本品質保証機構

 

防水表示なし

製品の防水性能を謳う場合、防水等級表示が必要となります。
Lumini Asta 20の銘板、説明書、製品WebページどこにもIPx□表記はないため、防水性能は期待しないほうが良いでしょう。


通常、防水性能を謳う場合、IEC 60529(国際規格)、JIS C 0920(国内規格)などの規格に定められた保護等級に基づき試験を実施します。
試験実施の結果が良好な場合、IPx□(□には0~8までの数字が入る)

  1. 無保護。
  2. 製品上部から垂直に滴下する水に対して保護されている。
  3. 製品を 15 度傾けた状態で施品上部から垂直に滴下する水に対して 保護されている。
  4. 製品上部から両側に 60 度までの角度で噴霧された水に対して保護 されている。
  5. 製品に対するあらゆる方向からの水の飛まつに対して保護されてい る。
  6. 製品に対するあらゆる方向からの噴流水(12.5ℓ/min)に対して保護 されている。
  7. 製品に対するあらゆる方向からの暴噴水(100ℓ/min)に対して保護 されている。
  8. 水に浸しても影響がないように保護されている。 製品を水中で使用するもの。
  9. 潜水状態での使用に対して保護されている。7 より厳しい条件の中 で使用するもの。

引用:JQA 一般財団法人 日本品質保証機構

よくある質問と回答

点灯していないLEDがありますが故障ですか?

故障ではありません。
本製品は16pcsのLEDで構成されていますが、そのうちの1pcsはUV素子です。
UVは人の目には点灯していないように見えますが、実際は点灯しています。

UVのみ消灯して使用できますか?

UVのみ消灯はできません。
Ch4に”赤色+グリーン+蒼色+UV”が割り当てられているため、Ch4全部を消灯しかできません。

調光設定は電源のオフにしても保存されますか?

保存されます。
電源オン、オフのプログラムタイマーと組み合わせて使用することにより、毎日決まった時間のみ点灯させることができます。

横幅何cmまでの水槽に使用できますか?

60度レンズ使用時で横幅45cmまで使用できます。
60cm以上の水槽の場合、端まで光が届かないため、多灯設置してください。

 

Lumini Asta 20分解解説

本体を分解するには銀色のアルミフレームを左にくるくる回します。

LED基板と保護用プラスチックが確認できます。左側はなぜか開放されています。
LED基板は仕様通り16pcsのledが確認できます。

①配線:ch1-cH4の配線とGND配線の計5本配線されており、アダプタで変換された直流電源(DC)が各ch別に設定された電力が印可されます。
配線のはんだ付け部がむき出しのため、蒸発した海水成分が付着しやがて錆びる可能性があります。
錆が気になる方は配線にセメダイン社スーパーX(シロキサンフリ-)をつけて防水してください。

配線の防水にアクアリストご用達のバスコークを使いたいところですが、バスコークにはシロキサンが含まれており銅を腐食させてしまいます。
配線自体は錫メッキされおりシロキサンの影響はありませんが、配線のはんだ付け部(銅フットパターン)は腐食します。

②謎ネジ:②謎ネジの内径と③のLED基板の穴径は同じサイズです。
つまり、本ネジは全く意味ありません。気になる方は適当なサイズのワッシャーをつけてください

③LED保護枠:一応LED基板を保護するLED保護枠がついています。

④チップ抵抗:雑にはんだ付けされたチップ抵抗です。CH1-4のGND共通化のために使用されています。
最初からパターン短絡していればよい気もします。

LED基板は放熱のためシリコンオイル?にてアルミ本体と密着させています。
放熱のためかと思いますが、シリコンオイルの処置が雑です。
LED素子事態に寿命はありませんが、周辺の素子保護用透明樹脂は寿命があります。
基本的に温度が高温になるに連れ寿命が短くなります。
寿命を長くするには照度(電力設定)を下げるか本体を冷やすことが有効です。

アダプタ側面についている最初からなめて居るネジを頑張って外します。

アダプタカバーを外すとIRコントローラの受光部と謎の緑色の紙とボロボロ崩れる充填素材を確認できます。

ボロボロ崩れる充填素材を掘り進めると中にAC-DC変換回路などが確認できます。
これ以上掘り進めるのはゴミが増えるだけなのでやめます。
先ほどアダプタの防水性がないと書きましたが、防水性はありそうです。
ただし、やたらボロボロ崩れる充填素材の種類が不明なため、やはり水没はお勧めできません。

まとめ

所々謎が残るつくりとなっており品質は正直よくありません。ただし、安価なわりに明るく調光可能なため、コスパは高いです。
最初から高価な照明を購入できる人は限られるため、まずは本製品のような安価な照明を一番最初に購入することをおすすめします。


少しでも、参考となれば幸いです。

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