【初心者向け】サンゴ飼育用照明の選び方

light飼育道具

どうも、クマのみん(@Dorasike)です。
サンゴ飼育には水質はもちろんのこと「照明」が重要となります。
サンゴの中でもソフトコーラルはそれほど強い照明は必要ではありませんが、LPS,SPSなどのハードコーラルは波長が広く強い照明が必要となります。

サンゴ飼育用照明の種類・特徴

サンゴ飼育用の照明には「LED照明」、「蛍光灯」、「メタルハライドランプ(通称メタハラ)」の3種類あります。ざっくりと各照明の特徴をまとめます。

項目LED照明蛍光灯メタハラ
照度
(複数チップにより照度↑)

(多灯により照度↑)

(1灯でも照度↑)
指向性×(あり)
(直線的でギラギラ)
 ◎(なし)
(柔らか)
 〇(なし)
(ややギラギラ)
波長
(製品による)

(RGB強め)

(フルスペクトル)
温度
(光自体はそれほど熱くない)

(光自体はそれほど熱くない)
×
(非常に熱く水温も上昇する)
価格◎~×
(製品による)

(多灯でも安い)

×
(基本的に高価)

備考照度調整可能

今後の主流

照度調整不可

衰退

照度調整不可

今後なくなる?

一昔前は蛍光灯、メタハラが使われており、これらの照明はフルスペクトル(波長の範囲が広い)のためサンゴにとっては最適な照明でした。しかし、電気代が高く、また寿命が比較的短く定期的な交換が必要となることから、ランニングコストが高くなるのが問題でした。
また、メタハラに至っては水銀が使用されておりますので、水俣条約の絡みもあり今後なくなっていくことが予想されます。

代わりにLED照明が使用されるようになってきており、今後の主流になると思います。

  1. LED単体では特定波長しか出せないため、数種類のLEDを組み合わせ波長範囲を広くしている。
  2. 光の指向性が高く色が混ざりにくいため、一部機種ではプリズムレンズ(散光レンズ)を使用している。
  3. LED自体に寿命はないが保護樹脂には寿命がある。
  4. 照度のわりに消費電流が少ない(電気代が安い)
  5. CH別に照度設定ができる(特定波長のみを出すことができる)。

LEDの発光原理については、Panasonic社のページが分かりやすく記載されておりましたので、リンク張りつけておきます。

LED照明の特徴

LED照明の特徴をまとめます。

1.波長

LED照明は複数チップ使用している製品を選びましょう!

LEDの発光する波長はLEDチップに使用される素材により変わり、使用素材以外の波長を出力することはできません。通常、サンゴは自然環境下では太陽光(フルスペクトル)を受け生息しているため、うまくサンゴを飼育するにはフルスペクトルが望ましいです。

LED照明ではフルスペクトルを再現するため数種類のLEDチップを組み合わせ再現しており、使用するLEDチップが多くなるためフルスペックLED照明は高価です。

↓中には例外もありますが・・・

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2.LED照明の指向性

LED照明はプリズムレンズを使用している製品を選びましょう!

LEDは蛍光灯、メタハラと違い点発光となり指向性が高いため直線的な光となります(人によってはギラギラすると表現する方も・・・)せっかく、フルスペクトルを再現するため複数のLEDチップを使用していても散光が不十分の場合、LEDの色が混ざることなくサンゴに照射されフルスペクトルの意味があまりありません。

そのため、プリズムレンズかディフューザーを使用し、LEDの方向を拡散・屈折させ、色を混ぜることが必要です。

 

ディフューザーの代わりにクッキングシート、トレーシングペーパを照明と水槽の間に挟み込み散光させる方法もあります。

3.LED照明の寿命

LED照明は冷却ファンがついている製品を選びましょう!

LED自体に寿命はありませんがLEDを保護している保護樹脂は寿命があり、温度が高くなればなるほど劣化(寿命)が早まります。
また、LED照明は消費電流が多い(明るい)ほど高温となりますので、大出力のLED照明の場合冷却ファンを使用しLEDチップの温度を下げることが必要です。
尚、この冷却ファンにも寿命(数万時間)があるため、ファン交換可能なLED照明をオススメします。

4.LED照明の消費電流(電気代)

LED照明はメタハラと比べ電気代が安い!

LEDチップは1個当たり3~5W(100%出力)と低消費電流です。
フルスペクトルを再現するため複数のLEDチップで構成した場合でも、基本的に150W以下です。
また、LEDチップの出力調整もできるため、実質電気代は安いです。

5.LED照明の照度設定

LED照明は照度調整が可能!

LED照明の最大の特徴ですが、LED照明はCH別(LED別にグループ分けされている)に照度設定ができます!
時間別に照度を設定することにより、サンゴの生息環境を再現(太陽の日の出、日の入り、曇り、雷など・・・)することもできます。
また、夜間真っ暗だと海水魚にもよくない(水槽壁面にぶつかる)ため、照度を絞り(1~2%程度)飼育生体の怪我防止を図ることも可能です。

まとめ

サンゴ飼育には照明が重要です。LED照明の性能が年々上がってきており、今後の主流は間違いなくLED照明となります。
LED照明を購入する場合、飼育生体・水槽環境の変化に合わせて調整できるよう”複数チップ搭載されており照度調整ができる製品”をオススメします

少しでも、参考となれば幸いです。

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