どうも、クマのみん@Dorasikeです。
一部で話題となった”PSEマーク云々の話”について、産業分野は違いますが品質検査・規格申請に関わりのあるクマのみんが解説します。
PSEマークがついていない製品を購入し使用しても使用者には何ら罰則はないので大丈夫だよ。
ってことで、いきなり結論!
☑ “PSEマークがついている=安全”、”ついていない=危険”というにはどちらも過剰表現
☑ 安全な製品の見極め方法はコレ
〇PSEマーク単体(自己認証)⇒△
〇PSEマーク+Sマーク(第三者認証)⇒◎
◇PSEマーク(第三者認証)⇒◎
PSEマークって何?
PSEマークとは、電気用品安全法(以下、電安法)に基づき日本国内で電気販売する際に表示が義務付けられているマークを指します。このPSEマークが表示されていない製品は日本国内で製造・定常的に販売することはできません。表示対象の製品分野は様々ありますが、ざっくりいうと家庭用の100Vコンセントに挿して使う製品が対象となります。
☑ 販売事業者:販売する電気用品のPSEマークが正しく表示されているのかを確認
☑ 使用者:特に何もなし
PSEマークは表示するものであって取得するものではないよ。
単に電気用品を製造・輸入した際、電安法に適合しているか確認し、適合している場合表示することにより日本国内で販売することができるマークに過ぎないよ。
PSEマークはどのように表示されているの?
PSEマークは単にマークのみを表示すればよいというものではなく表示方法にルールがあります。
電気用品をよく見ると下のような表示がされているはずです。
例)適切なPSEマークの表示
例)不適切なPSEマークの表示
(画像加工部は自主規制)
<①:必須>
〇印の中にPSE(一般電気用品) or ◇印の中にPSE(特定電気用品)or PS<E>(ケーブルなど表示領域がない製品)
<②:必須>
製造者 or 登録事業者名(届け出していればロゴでもOK)
<③:任意>
Sマーク+検査機関名(第三者)
<④:必須>
定格電圧、定格消費電流
③は任意ですが、①②④は表示が必須でありそれぞれ近接している必要があります。
いずれかの表示がなされていなかったり、各情報が変な場所に記載されている製品はPSEマークの表示義務を満たしておりません。
不適切な例の製品は使用されている方も多い製品ですが、②製造者 or 登録事業者名が近接しておらず①PSEマークの反対側にありました・・・
PSEマークあり=安全な製品?
ここまではPSEマークについて説明しました。
PSEマークがついている=電安法に適合している製品ですが・・・
PSEマークにも種類があるのでそれを見るといいよ!
PSEマークには特定電気用品用の◇PSEマークとそれ以外の〇PSEマークがあります。
⇒製造・輸入事業者ではなく第三者機関(JETなど)の認証試験が必要なため、厳密に製品品質が管理される(安全に壊れるか(フェールセーフ)の確認も行われる)。
〇PSEマーク:危険性の低い製品に表示されているマーク。第三者機関の認証試験不要。
⇒製造・輸入事業者に試験が任され、実際に試験しているかどうかわからない。
つまり、「〇PSEマークがついている=原則電安法に適合している製品」ではありますが、実際に試験をしているかはマークからは判断できず、安直にPSEマーク表示あり=安全な製品と考えるのは適切ではありません(過剰表現!)。
また、試験項目に長期信頼性試験(数年使用時の信頼性確認試験)はないため、長期間使用したときに何らかの問題があるか発生するかどうかはPSEマークからではわかりません。
安心して使用できる製品は「◇PSEマーク or 〇PSEマーク + Sマークがついている=電安法に適合している製品」です。こちらは〇PSEマークのみの表示と違い決められた第三者機関による確認試験が行われており、確実に電安法に適合しています。ちなみに、日本国内で流通する電気製品の7~8割は◇PSEマーク or 〇PSEマーク + Sマークが表示されています。
〇PSEマーク +Sマーク
(JETは検査機関名)
◇PSEマーク
(GSはドイツGPSG法に基づき安全認証試験を受けた製品に表示できるマーク。PSEの比じゃないくらい厳しい)
PSEマークなし=危険な製品?
PSEマークがついている=電安法に適合しており安全な製品と説明しましたが・・・
例えば、海外の電気製品を個人が輸入し定常的に販売した場合、PSEマークの表示義務は誰にあるかわかるかな?
この場合、PSEマークの表示義務は製品の輸入事業者にあるよ。 つまり、輸入事業者が電安法の適合試験をしていない事実があるだけで、製品の危険性の根拠にはならないよ。
例えば、日本国外で使用実績が数多くあり故障もほとんどない製品があったとしよう。
その製品を個人輸入した場合当然PSEマークはついていないけど、それは危険な製品といえるの?
PSEマークはついていないけれど使用実績が数多くあり故障も少ないということは・・・!?
そもそも「PSEマークなし=危険な製品」ならば個人輸入も不許可にならないとおかしいです。また、古いリサイクル製品はPSEマークの表示が除外されていたり・・・と、PSEマークだけを信じるのは少し安直です。
まとめ
PSEマークについていろいろありますが少しでも安全な製品を使用したい場合は、「◇PSEマーク or 〇PSEマーク + Sマークがついている」を使用しましょう。
ここまでPSEマークについて書きましたが、最も重要なのはPSEマークの有無ではなく何かあったときに連絡のつく業者かどうかです。
◇PSEだろうが〇PSE + Sマークだろうが製品が壊れる時は壊れます。100%壊れない製品はあり得ません。重要なのは壊れた時に連絡がつきやすく保証を受けられるかどうかです。
何か起こった時の対応を考えると、オークション事業者や小さい会社では対応が難しく大きい会社(レッドシー、カミハタ、マーフィードなどなど)を選ぶのが最善策といえます。
↓大きい会社で◇PSEマーク、GSマークについた照明はこちら
すこしでも参考となれば幸いです。
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