どうも、クマのみん(@Dorasike)です。
初心者向けサンゴといえばソフトコーラル(骨格のないサンゴ)です。
よくソフトコーラルの中でも飼育しやすいサンゴとして、「ディスクコーラル」、「スターポリプ」、「マメスナギンチャク(Zoanthid)」の3つがあげられますが、「マメスナギンチャク」意外と難しい所もあるため、初心者向けではなく中級者向けサンゴです。
「マメスナギンチャク」はアメリカ(USA)ではブリード(養殖)が盛んに行われており、USAマメスナのレアカラーの場合非常に高価(1万~/1粒)な取引をされています。USAマメスナは「緑:ヨーダ」、「黒紫:ダースモール」、「飴玉?:キャンディーアップル」などなど面白い名前個体も多くコレクション性が非常に高いサンゴです
(画像はこちらのサイトをみてください)。
そのため、マメスナ収集の沼(通称マメラー)に嵌ると金銭的に恐ろしいことに・・・
というわけで、今回は意外と飼育が難しい「マメスナギンチャク」の飼育方法を紹介します。
本記事は以下の方にお勧めします。
☑ カラーが多いサンゴを探している方
☑ お金に糸目をつけずとにかくレアなサンゴが欲しい方
マメスナギンチャクの生態
「マメスナギンチャク」はイソギンチャクの近親種の六放サンゴであり、1粒1粒のポリプが大きく開き見ごたえのあるサンゴです
特徴はざっくりとこんなところです。
様々なカラーのマメスナギンチャク | カリブ産サンゾアンシッド |
鹿児島産クロシオマメスナ | USA産ースモンスター |
上の画像の通り、産地によりカラーやポリプ形状が大きく異なります。
マメスナギンチャクの産地
USA産
アメリカでブリードされプラグに活着し取引されています。
ポリプのカラーが非常に多く綺麗でコレクション性が高いですが、そのぶん値段も高いです。
USAブリードを日本国内の愛好家がブリードしたものがオークションで取引されておりますので、オークションで購入をオススメします。
カリブ産
カリブで採取されたものが過去に取引されていました。カラーは基本的にグリーンとシナモンの2種類ですが、ポリプの大きさが3~5cm程度とひときわ大きく大変見ごたえのあるサンゴです。
USAブリード同様、過去に輸入されたものを日本国内の愛好家がブリードしたものがオークションで取引されておりますので、オークションで購入をオススメします。
日本近海産
沖縄や鹿児島、中国などなど産地毎に様々なカラーのマメスナギンチャクがあります。
輸送状態が良い個体が多く、飼育しやすい産地です。
飼育データ
「マメスナギンチャク」飼育のデータをまとめます。
総合:★★★☆☆(難しい~簡単)
個体により飼育難易度が異なります。日本近海産、クロシオマメスナなら初心者の方でも問題なく飼育できると思いますが、USAマメスナは若干気難しいところが大きいです(数万円のものが一度も開くことなく溶けることも・・・)。
毒性は強いのですがスイーパ-触手を伸ばすことはなく攻撃性は低いサンゴです。
通常、他のサンゴから離し配置しますが、あえて毒性の強い本種を他のサンゴの近くに配置し、ストッパ代わりに配置することもあります。
価格:★☆☆☆☆~★★★★★(安い~高い)
カラーや大きさによりまったく異なり、100円~100,000円/1粒です。
シングルカラーの地味な個体は安価ですが、USAマメスナの中でもマルチカラーの個体や滅多にお目にかかれない個体は非常に砲高価です。
水質:★☆☆☆☆(悪い~良い)
水質は綺麗じゃなくても大丈夫です。
硝酸塩、リン酸などが多すぎるとさすがに飼育できませんが、水替えを適度に行っている環境なら問題ありません。
水流:★☆☆☆☆(弱い~強い)
水流はほぼ必要ありません。
残り餌はよく食べます、また夜間照明の当たっていないときはポリプが閉じるため、そのときに魚の糞も落ちますので、基本ほっておいて大丈夫です。
餌 :★★☆☆☆(不要~必須)
褐虫藻により栄養を賄うため、餌は基本的に不要です。
ただ、餌をよく食べ増殖スピードもあがるため、給餌することをオススメします。
照明:★★★☆☆(弱い~強い)
弱い光でも飼育できますが、その場合茎が光の方向に間延びし細長くみすぼらしい見た目となります。光が強くても強光障害もなく飼育できます。どっしり太いサンゴにしたい場合、強い光を当てるか水槽上面に配置しましょう。
毒性:★★★★☆(弱い~強い)
毒性はやや強めですので他のサンゴと接触しないようにしましょう。
攻撃用のスイーパーを伸ばすことはありませんが、成長が早いため気が付いたら他のサンゴを攻撃していることがあります。
毒性の強い他のサンゴの進行を止めるためのストッパーとして使用することもあります。
増やしやすさ:★★★★☆(難しい~簡単)
成長速度が早く根元の茎が分裂し増殖していきます。
共肉を1粒1粒カットしプラグやライブロックに人為的に活着させることによって増やすこともできます。
飼育のポイント
「マメスナギンチャク」を飼育する場合、以下のポイントを守ってください。
☑ 病気(Zoapox)に注意
移動は厳禁
ポリプが出ないと焦って配置変更をしてしまいがちですが、基本的に配置変更はしないでください。
ポリプが開かないからといって移動してもポリプはまず開きません。配置した後放置しておけば配置場所の環境に適合しポリプが出てきます。配置変更をした場合、環境に適合するのに再度時間がかかります(USAマメスナはそのまま溶けることもあり、どうしようもありません・・・)。
病気に注意
マメスナギンチャク固有の病気としてZoapoxという病気があり、移動のストレスなどで疾患するそうです。
Zoapoxに疾患するとポリプが閉じ先端に白いぷつぷつができポリプが開くことなく溶けてしまいます。この白いぷつぷつは近くにあるマメスナギンチャクに感染し有用な治療方法もありません。
白いぷつぷつを見かけたら、そこだけを切除し廃棄をオススメします。
まとめ
カラーパターンが多くコレクション性も値段も高いサンゴです。
日本近海産は安価で成長が早くいサンゴのため飼育初心者にオススメします。
USAマメスナはとにかく種類が多く非常に綺麗なサンゴも多いため、資金に余裕のある方か飼育中・上級者にオススメします。
少しでも参考となれば幸いです。
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